浜松の弁護士 鈴木悠太です。
先日、浜松市内の中学校で、職業に関する講話を行いました。
弊所では、ご縁あって、年に数回、中学校の「総合的な学習の時間」のお手伝いをしています。過去には、授業として教室に登壇したり、生徒のみなさんを事務所にお招きしたりして、私自身の当時の経験や現在の仕事についてお話をしてまいりました。
今年は新たな試みということで、様々な業種の地元企業が集まってブースを作り、興味のある所に生徒さんがお話を聴きに行く、というスタイルの講話でした。
また今回の講話は、
自身の仕事が「より良い浜松」のためにどう繋がっているのか?
というテーマが設定されていました。
企業等のコンプライアンスの問題は重要な弁護士業務の一つですが、近年、社会における「コンプライアンス」の定義が変容してきているのを肌で感じています。
従前は、コンプライアンスを「法令遵守」の意味で捉える見解が多数でした。
しかし、度重なる企業不祥事や国際社会の動きを通じ、昨今では、コンプライアンスの射程として、法令のみならず企業倫理(社会規範や道徳)の遵守が求められるようになっています。
また、CSR(企業の社会的責任)という概念も、企業経営において広く定着してきています。
今回のテーマである「より良い浜松」という視点は、代表的なCSR活動の1つとしての地域貢献であったり、あるいは地域社会をステークホルダーとして捉え、その要請に応えることを自社の事業活動として位置づける考え方と通ずる部分があったようにも思われます。
また、義務教育の現場において「企業の地域貢献」に関心が寄せられているということ自体が、これからの企業におけるCSRの重要性を物語っているのではないかと感じました。
今回の講話が、生徒の皆様の今後に少しでも役立てば幸いです。