誹謗中傷・炎上対策(インターネット・SNS)

スマートフォンの普及により、インターネット上の誹謗中傷は深刻な社会問題になりつつあります。当事務所では、地域の企業をこうした被害から守るために、インターネット記事の削除請求や発信者情報の開示請求等に力を入れて取り組んでいます。

浜松市でインターネット上の誹謗中傷トラブルに詳しい弁護士をお探しなら、ぜひ当事務所にご相談ください。

取扱案件の一例

  • 掲示板の書き込みを削除したい。
  • 名誉毀損にあたる書き込みをした人物を特定したい。
  • SNS上で名誉を毀損する記事を書かれてしまったため、損害賠償請求をしたい。
  • 会社の名誉を毀損する書き込みをした者が特定できたため、刑事告訴したい。

弁護士よりひとこと

鈴木悠太弁護士

インターネットでの誹謗中傷等は、事業活動に深刻なダメージを与えることがあります。
早期に適切な対処を行い、会社の被害を最小限に抑えることが大切です。

大和田彩弁護士

誹謗中傷などのインターネット上のトラブルを解決するには、専門知識とスピード感が重要です。
問題解決にあたり適切な方法をご提案いたします。

インターネット投稿等を削除する方法

インターネット上に誹謗中傷を書き込まれてしまった場合、 それが匿名であっても、プロバイダに対する削除請求が可能です。

ただし、ログの保存等を行わないまま投稿等を削除してしまうと、損害賠償請求や刑事告訴を行いたい場合に発信者が特定できなくなってしまうおそれがあります。 このような場合、必ず、発信者情報の開示を得てから、投稿等の削除にあたるようにしましょう。

削除請求については以下の方法があります。

① オンラインフォーム等での削除依頼

サイトにオンラインフォームやメールフォームがある場合、そこから削除依頼をすることができます。その場合、当該フォームに、・氏名・連絡先・削除したい対象の書き込み・削除を求める理由などを記載して送信することが求められます。

② 送信防止措置依頼

サイトにオンラインフォーム等がない場合、サイトの管理者やコンテンツプロバイダに対し、侵害情報の通知書兼送信防止措置依頼書を送付します。これについては、テレコムサービス協会の書式が用いられます。

サイトの管理者等がこの書類を受領すると、発信者に対し、対象となる投稿等について削除の可否を尋ねる照会書を送ります。この照会期間は一般的に7日以内であり、その間、反論がなければ、書き込みが削除されることとなります。また、発信者が削除に同意しない場合や発信者と連絡が取れない場合であっても、サイト管理者等の判断により投稿等が削除されるケースもあります。

③ 仮処分申立て

仮処分とは、裁判上の手続の一種で、訴訟による救済に先立って暫定的に投稿等の削除を命令してもらう、という方法です。

仮処分にあたっては、以下の要件を充足する必要があります。

  • 権利侵害の事実
  • 保全の必要性(すぐに削除されなければ権利の回復ができないという事情)
  • 投稿等が正当な権利に基づいていることを窺わせる事情がないこと(違法性阻却事由の不存在)

申立てが認められた場合、担保として30万円程度を供託することで、裁判所からプロバイダに対して投稿等の削除が命令されます(供託金は一定の手続きを行うことで返還されます)。

仮処分命令が出れば、多くのプロバイダは削除に応じますし、通常、一度削除されれば、その後も削除されたままになります。

なお、仮処分の申立てから決定までの期間は1〜2ヶ月程度といわれております。

発信者情報開示請求の手順

① IPアドレスの開示請求

はじめに、コンテンツプロバイダ(インターネット上のコンテンツを提供するサービスの主体で、ホスティングプロバイダともいいます)に対し、IPアドレスの開示を求めます。

≪IPアドレスとは?≫

  • ネットワーク上の機器を識別するための記号で、「123.45.67.89」のような数字の羅列で構成されています。IPアドレスは、発信者情報開示請求において、インターネットサービスプロバイダを特定するため用いられます。

具体的な請求方法としては、任意請求と裁判所への仮処分申立てがあります。

発信者情報開示について仮処分が認められるには、以下の要件が必要です。
また、仮処分命令には担保として10万~30万円程度を供託する必要があります。

  • 発信者情報開示請求権があること
  • 早急に決定が出ないと回復できないような損害が生じるおそれがあること(保全の必要性)

② アクセスプロバイダの特定

次に、上記手順で判明したIPアドレスから、 アクセスプロバイダ(インターネット通信に接続するサービスを提供している主体で、インターネットサービスプロバイダともいいます)の特定を行います。

③ アクセスログの保存請求

アクセスプロバイダが特定できたら、アクセスログの保存を求めておく必要があります。

後述のとおり、アクセスプロバイダが任意に発信者情報を開示してくるケースは少なく、 開示を実現するには訴訟を行うことが通常です。しかし、アクセスプロバイダがアクセスログを保存している期間は3〜6ヶ月程度と短く、訴訟をしているうちに保管期間が経過してしまう危険があるのです。

④ 発信者情報開示請求

以上の手順を経て、いよいよアクセスプロバイダに対し、 発信者情報(氏名、住所、電話番号等)の開示請求を行います。

請求にあたっては、まずは任意の開示を求めますが、アクセスプロバイダが応じてくれるケースは殆どないのが実情です。その場合、発信者情報開示請求訴訟を行い、勝訴することで発信者情報を得ることが可能となります。

なお、任意請求を行うと、アクセスプロバイダは発信者に対して情報開示に関する意見照会を実施します。これにより、発信者は自身が発信者情報開示請求の対象になった事実を知ることになるため、自ら問題の投稿等を削除したり、更なる書き込みを控えたりといった効果が得られることもあります。

名誉毀損による損害賠償請求・刑事告訴について

民事訴訟での請求

インターネット上の誹謗中傷に対しては、名誉毀損等を理由とする損害賠償の請求が可能です。

事業者への慰謝料は100万円程度が上限と言われており、誹謗中傷による被害を回復するのに十分な水準とはいえないかもしれません。しかし、インターネット上の誹謗中傷行 為は他者に波及しやすく、放置しておくと次々に被害が拡大していく危険があります

こうした今後の被害を考えれば、悪質な行為に対して毅然と対応することは、企業経営の観点から重要といえます。

刑事告訴について

悪質な誹謗中傷行為については、名誉毀損罪、信用毀損罪、侮辱罪、偽計業務妨害罪又は威力業務妨害罪など刑法上の犯罪に該当する場合があります。

こうしたケースでは、民事上の請求とは別に、捜査機関に対して刑事告訴を行うことが有効です。
弁護士費用

誹謗中傷対策には顧問弁護士を

炎上・誹謗中傷は予防が重要

上記のとおり、インターネット上に誹謗中傷が書き込まれてしまうと、削除や被害回復に相当な労力や費用を要することになります。また、SNSアカウントを管理していた広報担当者などの個人が誹謗中傷の対象となれば、その方のプライバシーや名誉・心身の健康が害される危険もあります。

そこで、
①反響の読めない広告内容(SNSなどを含む)等については法的な観点からのチェックを通しておくことや、②広報担当者に十分な教育を行うこと等の予防策が重要となってきます。

当事務所では、顧問契約に付随するサービスとして、弁護士による社員研修等も行っております。ご興味のある企業様は、当事務所の顧問契約のページをご覧ください。

早期の段階からスピーディーな対応が可能

インターネット上の誹謗中傷は初期対応が重要です。

例えば、アクセスログの保存期間は3〜6ヶ月程度と短いため、 書込みから時間が空いてしまうと発信者情報が得られない可能性が高まります

また、削除請求や発信者情報開示請求には相応の準備が必要となるため、ご依頼いただいてから実際に目的を達成するまでに一定のお時間が必要です。

さらに、違法な誹謗中傷と適法な(批判的)意見との区別が難しいケースもあります。この点を自己判断して対応を誤ってしまうと、かえって事態が悪化する危険があります。

当事務所の顧問契約では、顧問先企業様については、他の案件よりも優先的に事件処理を行っております。これにより、迅速な方針決定と事態の早期収拾に繋がります。

顧問先様割引により複数の書込みにも対応可能

インターネット上の炎上・誹謗中傷トラブルにおいては、その匿名性・拡散性から、複数の者により投稿等がなされる場合があります。こうした案件に対応する場合、通常、発信者あるいは対象となる投稿等ごとの依頼として、弁護士費用を算定することになろうかと存じます。

この点、当事務所においては、顧問先企業様が個別案件を依頼される場合、弁護士費用について一定の割引を適用しております。これにより、有事の際の対応コストを大きく抑えることができます。

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