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弁護士という仕事②

弁護士の鈴木悠太です。

 

今日は、先日のブログで書いた「弁護士の仕事」に関する記事の続きになります。

もしご興味を持っていただけましたら、前回の記事も併せてお読みくだされば幸いです。

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さて、前回の記事では、
弁護士の仕事=お客様に代わってお客様の法的権利を実現すること、法律が定めたルール通りに社会が動いていくようにすること
という私の考えを述べました。

 

ところで、弁護士が仕事を遂行する過程には、多くの場合、お客様と敵対的な関係にある相手方が存在します。

当然、この相手方にも弁護士に依頼する権利ないし自由があります。そして、相手方から依頼を受けた弁護士もまた「(その弁護士にとっての)お客様の法律的な権利を実現」しようと頑張るはずです。

 

このように、通常、法的紛争の当事者はお互いに「自分の言い分が(法的に)正当である」ということを前提に争っているわけです。

 

そのなかでお互いに譲れる点があれば、話し合いによって事を収められるケースもあります(一般に「示談」と呼ばれるものです)。
しかし、こうした折り合いがつかなければ、事件を裁判所に持ち込んで公の判断を仰ぐことになります。

 

 

裁判所が判断(判決など)を下す場合、基本的に一方が勝って他方が負けることになります
一部認容判決という結論は当然ありますが、対立した個々の論点について「お互い頑張ったから引き分けにしましょう」などとということは通常ありません。

 

弁護士にとって案件の勝ち負けは自分の収入(成功報酬)に直結しますし、相手に負けることでお客様からの信頼を失ってしまうこともあり得ます。こうした点は、もしかしたらプロスポーツや競技などの世界に通ずるものがあるのかもしれません。

 

 

このように、職務の過程に直接的かつ明確な「敵方」がいること、そして仕事に「勝ち負け」という形で結果がつくことが、弁護士という仕事の大きな特徴といえるでしょう。