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中部弁護士会連合会との仕事

弁護士の鈴木悠太です。

 

前回の記事で書きましたが、私は関東弁護士会連合会(関弁連)の消費者問題対策委員会という組織に属しています。

 

関弁連は東京ほか一都十県の弁護士会から構成される連合体ですが、全国には同様の組織(ブロック弁連)が各地に存在します。

 

北から、

  • 北海道弁護士会連合会
  • 東北弁護士会連合会
  • 関東弁護士会連合会
  • 中部弁護士会連合会
  • 近畿弁護士会連合会
  • 中国地方弁護士会連合会
  • 四国弁護士会連合会
  • 九州弁護士会連合会

以上の8つです。

 

なお、関弁連での私の活動については前回の記事をご覧ください。

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1.中部弁護士会連合会との交流

 

先日、関弁連の消費者問題対策委員会の一員として、中部弁護士会連合会(中弁連)との意見交換会に出席するため、岐阜県岐阜市に出張しました。

といっても、浜松市民からすると、関弁連の拠点である東京よりも岐阜の方がずっと「地元感」がありますが…。

 

 

意見交換会では、各ブロック弁連の活動内容を報告し合い、互いの情報共有を図りました。

 

中弁連の報告から感じたことは、中部地方の弁護士会では、若年者を対象とする消費者被害防止等に関する啓発活動(消費者教育)が非常に進んでいるという点です。

 

成年年齢の引き下げにより、今後、社会では若年者の消費者被害が懸念されております。

 

現行法の下では、未成年者(20歳未満)については一度結んでしまった契約を取り消すことが可能です。
そのため、強引な勧誘により業者から商品やサービスを販売されてしまった場合でも、比較的容易に契約を解消することができます。

 

しかし、成年年齢が18歳に引き下げられることで、18・19歳の方について上記取消権が使えなくなってしまいます
18・19歳といえば就職や進学に伴い一人暮らしを始める方も多く、悪質勧誘に対して無防備な方も少なくありません。

 

こうした懸念に対しては消費者契約法の改正による手当てもなされていますが、私の目から見て十分な対策が講じられているとは思えません。

 

そのため、今後、若年者が消費者被害に遭わないようにするには、消費者被害に関する正しい知識を身につけて自衛を行うことが重要になってきます。

 

この点、中弁連では、行政と弁護士会が連携し、各地の高校や大学において弁護士による消費者問題の授業が積極的に実施されているようです。
こうした動きは静岡県弁護士会を含めて各地で模索されており、今回の意見交換会は私にとっても非常に有益な内容となりました。

 

2.岐阜地方裁判所の見学

 

中弁連との意見交換会に先立ち、岐阜県弁護士会館に隣接する岐阜地方裁判所を(個人的に)見学しました。

 

裁判所では、基本的には誰でも事前予約なく自由に立ち入り、実際の裁判を傍聴することができます(もちろん傍聴は無料です)。
なかには裁判傍聴に関心を持たれ、定期的に裁判所を訪れている方もいらっしゃると聞きます。

 

しかし、私の場合、裁判傍聴に加え、各地の裁判所そのもの(建物の内外装や構造、職員さんの雰囲気など)を見学するのが密かな趣味(?)です。

イメージとしては、各地の駅舎巡りやお城巡りみたいな感覚でしょうか。

プライベートの旅行の際も、つい現地の裁判所をチェックしてしまうときがあるほどです(だいたい休日なので中には入れないのですが)。

 

岐阜地方裁判所は、本庁だけあって静岡地方裁判所浜松支部よりも大きく、何より建物が新しくて綺麗でした。

こちらが裁判所の外観です。

内装については、法廷に重厚感があり、まるでドラマのセットのように雰囲気たっぷりでした。
建物内部の撮影は禁止されているので、写真でお見せできないのが残念です。

 

法廷では、ある刑事事件の公判が行われていました。

もちろん、私自身も弁護士としてこれまで何度も公判廷に立ち、検察官や裁判官と相対してきました。
しかし、仕事を離れて純粋に個人として見学すると、法廷での法曹三者の姿はそれぞれ「やっぱり素敵だな」と思います。

苦しいことや悩むこともありますが、何だかんだ私はこの仕事が好きなんだなと確認できた瞬間でした。

 

3.まとめ

 

今回の出張では、中弁連の先生方とのお話を通じて、多くの発見と刺激を得ることができました。
この経験を日々の業務や弁護士会・関弁連での活動に活かしていけたらと思います。